新型アウトランダーの走行性能が大幅アップする!パワートレインの進化点も紹介

2020年2月17日に三菱は新型アウトランダーを世界初公開しました。
次期アウトランダーは9年ぶりのフルモデルチェンジということで、全面的に性能アップが期待できます。
なかでも、車にとって最も重要な部分である走行性能の進化については、注目が集まりますよね。
走行性能に影響のある部分に関して、今回のフルモデルチェンジで刷新された点としては『新開発プラットフォーム』『大幅に進化を遂げた電子制御4WD及びS-AWC』『新開発ドライブモードセレクター』『新開発の2.5リッターエンジン』が上げられます。
そこで、フルモデルチェンジする新型アウトランダーの走行性能の進化の内容に焦点をしぼって『新開発プラットフォーム』『大幅に進化を遂げた電子制御4WD及びS-AWC』『新開発ドライブモードセレクター』『新開発の2.5リッターエンジン』について詳しく紹介していきます。
アウトランダーフルモデルチェンジの概要については下記の記事でまとめています。
新型アウトランダーの新開発プラットフォームで高次元の操縦安定性を実現
新型アウトランダーはフルモデルチェンジを受けて、新開発プラットフォームが採用されます。
新開発プラットフォームでは、キャビン周りには三菱初のホットスタンプ式超高張力鋼板を採用し、変形の少ない高耐力キャビン構造としながら軽量化を実現しています。
加えて、エンジンルーム及びキャビン周りには連続した環状構造を採用し、従来車よりボディの曲げ、及びねじり剛性を大幅に向上させています。
ボディー強固でしっかりすることで、サスペンションの動きがしなやかになり、乗り心地の改善や直進安定性の向上につながります。
曲がる、止まるといった車としての動きもスムーズになります。
新開発のプラットフォームでボディーが強固になったことで、衝突安全性の向上だけでなく、高次元の操縦安定性も実現できているというわけです。
また操縦安定性といえば、ハンドリングが影響してくる分野ですが、新型アウトランダーではデュアルピニオン式の電動パワーステアリングを新採用しています。
最近ではスバルのレヴォーグも2ピニオン式の電動パワステを採用して、ハンドリングに関して高評価の声が多く上がっています。
デュアルピニオン式の電動パワーステアリングに関しては期待が持てますね。
三菱のデュアルピニオン式の電動パワーステアリングがの出来はどうなのか?注目ですね。
新型アウトランダーでは『電子制御4WD及びS-AWC』が大幅に進化
新型アウトランダーの4WD車では電子制御4WDが採用されます。
この電子制御4WDは、前後トルク配分を行うセンターカップリングのデバイスに、電動モーターによる油圧クラッチを取り入れ4輪を制御しています。
電子制御4WDは、停車中から前輪と後輪を強く拘束できるため、走り出しの瞬間から後輪駆動力が発生し、4WDらしい力強さを体感できます。
凍結路面での坂道発進といった場面で、より威力を発揮する機能ですね。
新型アウトランダーは、車高を上げただけといった見てくれだけのSUVではなく、悪路や不整地を安心して走ることのできる4WD機能がしっかりと備わっています。
さらに三菱の真骨頂である車両運動統合制御システム「S-AWC」を搭載しています。
「S-AWC」は、ざっくり言うとドライバーのハンドルやアクセル、ブレーキ操作に合わせてタイヤのグリップ能力を引き出すようにするシステムです。
新型アウトランダーでは、ブレーキ制御「ブレーキAYC」を後輪にも採用することで、前後輪の分散制御へと発展させています。
なお2WD車にも「ブレーキAYC」機能を搭載しています。
「ブレーキAYC」とは、前後左右輪の駆動力/制動力差を最適化することで、タイヤのグリップ能力をさらに引き出す機能です。
旋回時などでは特に威力を発揮して、よりスムーズでクイックな旋回が実感できます。
私もアウトランダーPHEVにのっていますが、交差点での旋回時でも「S-AWC」の効果を実感できます。
外側に膨らむことなくグイグイと内側へ車が切れ込んでいく感覚が分かります。
この「S-AWC」も新型で進化しているので、車のコントロール性やトレース性はかなり向上していると思います。
SUVなのにグイグイ曲がって、ワインディングなんかも楽しむちゃう車になりそうですね。
新型アウトランダーでは『新開発ドライブモードセレクター』を採用
新型アウトランダーでは車両運動特性を選べるドライブモードが、4WD車は6モード、2WD車は5モードを設定できるようになりました。
まずノーマルとエコの運転特性の設定が出来ますが、それ以外にも路面の状況に応じて選択できるモードがあります。
ドライブモードでは、通常使用するモード「NORMAL」、舗装路でスポーティに走れる「TARMAC」、未舗装路で高いトラクション性能と安定性を発揮する「GRAVEL」、雪道などの滑りやすい路面に適した「SNOW」、ぬかるんだ道や深雪などで走破性を高める「MUD」を設定しています。
このドライブモードの設定機能が加わり、4WD、2WD共に、道路状況に応じて高い走破性を発揮できるようになりました。
車高の高い見掛け倒しのSUVではなく、本格的な悪路走破性機能も追及したSUVに仕上がっていますね。
アウトランダーは世界各地で販売されていて、新興国などでは未舗装の道路もいっぱいあるでしょうから、この機能は高評価を受けそうですね。
でも日本では雪国の人以外には、そんなに使わない機能という気もしますが・・・日本市場ではどう評価されるのか興味深いですね。
でも舗装路でスポーティに走れる「TARMAC」機能はとても興味深いですね。
エクリプスクロスPHEVではこの「TARMAC」機能が凄い評価されていましたので、新型アウトランダーではどうなのか?楽しみではあります。
アウトランダーの車格でグイグイとスポーティーに走れたら、かなり話題になるはずですよ。
もしかしたら三菱復活の起死回生の一撃になる可能性も秘めているのではないでしょうか?
興味ある方は試乗車がきたら是非試乗してみてはいかがでしょうか。
新型アウトランダーでは『新開発の2.5リッターエンジン』が採用
新型アウトランダーでは、新開発のガソリン2.5リッターエンジンが採用されます。
このガソリン2.5リッターエンジンは、従来車に対して最高出力で約8.9%、燃料消費率(WLTCモード)で約2.6%向上したと発表されています。
従来車の2.4リッターの出力は169ps、JC08モード燃費が14.6km/Lですから、新型では184ps、JC08モード燃費が15.0km/L位になると予想されます。
エンジンの出力や燃費に関しては、正直わずかな改善といったところで、劇的に大きく向上するといったことは無さそうです。
しかし回転フィールや振動などの質感に関しては、どの位良くなっているのか注目ですね。
環境対策として、小排気量ターボ化というのが最近の傾向ですが、三菱はガソリン2.5リッターエンジンで勝負するようですね。
この辺りが日本市場でどう受け入れられるのか注目ですね。
エンジンとセット考えるのがトランスミッションです。
新型アウトランダーでは、トランスミッションは8速スポーツモードCVTが搭載されます。
この8速スポーツモードCVTは、加速時には多段ATのようなメリハリのある変速を行うステップシフト制御をおこなうCVTです。
パドルシフトで任意にギアチェンジも行える機能もついています。
NAエンジンなので、トルクの旨味のある回転数に合わせてパドル操作を行えば、スポーティーな走りも出来ますし、車を操っている楽しみもあります。
CVTでパドルシフト付きは、走り好きにとってはうれしい機能ですよね。
あとはCVTのネガな部分であるゴムバンドフィールがどの位改善されているのか注目ですね。
まとめ
新型アウトランダーに関して、走行性能やパワートレインを中心にみてきました。
どれも全面改良で良くなっているので、走行性能の大幅アップは確実なようですね。
とくに曲がる、止まるといった車本来の走りの楽しさについては、相当に期待がもてそうです。
8速スポーツモードCVTも走り好きには嬉しい機能です。
ネガな部分としては、2.5LNAエンジンということで、燃費の部分になるのではないでしょうか?あとは値段ですね。
この辺を市場がどう評価するか次第でしょう。