アウトランダーPHEV|4WDロックボタンの有効活用法

4輪駆動車などによくついている4WDロックボタン、悪路などで走破性を発揮するために使用することは何となく想像できると思う。
しかし日常的な使用では悪路など走行する機会はほとんどなく、ロックボタンを押す機会がほとんどないという方が多いのではないかと思う。
私の所有するアウトランダーPHEVも4WDロックボタンというものがついている。
この4WDロックボタンを普段の走行で有効的に使用する方法を今回は紹介していきたいと思う。
アウトランダーPHEVの走行性能や燃費、オーナーによる不満点、満足点などの情報については下記の記事にまとめています。
検討中の方は参考になるものもあると思いますので、是非一読してみて下さい。
4WDロックボタンで制御がどう変わるのか?
4WDロックボタンを押すことでどのように駆動制御が変わるのかをみていこう。
アウトランダーPHEVの4WDシステムは通常の4WD車と基本的な制御が異なる。
どう違うのかというと、前後輪の駆動力を伝えるプロペラシャフトのような機械的な結合が無いという点だ。
ガソリンのアウトランダーは機械的な連結があるが、PHEVは連結がない。
前後それぞれに駆動モーターがあり、電気信号でコントロールして、前後のモーターのトルク配分を調整している。
メリットとしては、機械的な連結がなく電気信号で制御しているので、レスポンスがとても良くなるという点だ。
アクセル操作に対して要求されたトルクを即座に展開できるということ。
このトルク配分だがノーマルモードで通常時には前後のトルク配分比は45:55になる。
もちろん状況により前後トルク配分が100~0までコントロールされている。
4WDロックモードだとこれが55:45に固定されることになる。
ざっくりいうと、ノーマルモードではややFRよりな前後のトルク配分になり、左右に曲がりやすい傾向になる。
一方、4WDロックの方はややFFよりなトルク配分になり、より直進安定性に有利な傾向になる。
4WDロックボタンでどう走りが変わるのか?
制御が分かったところで、実際の運転の場面で4WDロックボタンをいつ、どう使えばいいのだろうか?
ノーマルモードでも前後のトルク配分はタイヤの状況をみて自動でコントロールしているので、例えばぬかるんだダートな道に入っても、ちゃんと進むことができる。
ただしぬかるんだダートな路面でなおかつ上り坂であった場合には、4WDロックモードを使用することで、より直進性が増し失速することなく登りきることができる。
滑りやすい坂道などでより走破性を上げたい時に使用する方法が有効だ。
ただしダートな路面など日常の使用環境ではほとんどない。
では日常の使用環境で、ロックボタンを使用する機会は他にどんな場面があるのだろか?
キーワードは直進安定性の向上だ。
直進安定性が向上すると都合がいい使用環境としては高速走行時、つまり高速道路の利用時だろう。
高速走行時に直進安定性が増すと、車線のセンターキープが簡単になるし、車がふらふらしなくなるので疲労の軽減にもつながる。
私も高速道路利用時に4WDロックモードを試してみたが、やはりステアリングのセンター付近の収まりがしっかりして、ステアリングがドシッとし、安定性が向上したのを実感することができた。
このように高速道路などの高速走行時は4WDロックモードを選択して安定性を向上さえて走行すると、疲労の軽減と結果として安全性の向上にもつながるので、積極的な使用をお勧めしたい。
ただし前後のトルク配分が変わるので、若干の燃費の悪化はあるかもしれない。
今後、4WDロックモード選択時の高速走行時の燃費についてもレポート出来次第アップしていきたいと思う。
まとめ
4WDロックモードの有効的活用方法をまとめてみた。
- 高速道路において、直進安定性を上げて、ふらつきを最小限に抑えたい時
- ぬかるみやダートな路面において、より直進性や走破性を上げたい時
- アイスバーンや積雪のある滑りやすい路面において直進性を上げて安定して走りたい時
以上参考にしていただければと思います。