アウトランダーPHEV | 多彩な走行モードの詳しい説明
アウトランダーPHEVはとても多彩な走行モードを持ち合わせている。
その走行モードは次のようになっている。
①ノーマルモード ②EVモード ③SAVEモード ④チャージモード
①~④の走行モードをボタン一押しで、任意に選択して切り替えすることができる。
さて各走行モードでどんな違いがあるのでしょうか?みていきましょう。
ノーマルモードの説明
ノーマルモードの場合、基本的にはモーター駆動で走行する。
市街地など低速でのストップ&ゴーが多い場合、エンジンが掛かる機会はほとんどない。
エンジンが作動する場面としては、一定の速度域、例えば時速70キロを超えている時の追い越し加速時などの場面だ。
あとは、発進時にアクセルを強く踏み込んで、強い加速をした時などもエンジンがかかる。
インジゲーターがパワーの領域に入った場合などだ。
下の写真で時計の12時より右側がパワー領域。
エンジンかかった時も、2つのパターンがある。
1つめは、エンジン自体が駆動力に加わるパターン。この時はエンジンとモーターの両方の力でタイヤの駆動を行っている。
もう一つはエンジンは駆動に加わらずにもっぱら走行バッテリーへの充電のみ行うパターンがある。
このように必要な時にエンジンが掛かり駆動力や充電のバックアップをする。
必要な時とは、より強い加速が必要な時と高速巡航時からの加速の時だ。
それ以外は基本的にEV走行になる。
なので徐々にバッテリーは減っていき、最後はバッテリーが0になってしまう。
バッテリーが0になるとエンジンが掛かる頻度が増えて、充電をする機会が増える。
走行の具体的なイメージだと、モーター駆動で発進して、40kmあたりになると、直ちにエンジンが掛かり、充電する。
アクセルを離して減速態勢に入るとエンジンは停止して、回生ブレーキによって充電が始まる、といった走行パターンになる。
ちなみにエンジンの回転が充電に使われているのか、駆動力に使われているのかは、ハンドル前のモニターで確認することができる。
【モーター駆動とエンジン駆動の両方使用】
【エンジン駆動のみ】
EVモードの説明
EVモードは電気によるモーター駆動のみの走行になる。
EVモードボタンを押すことでEV限定の走行モードとなる。
EV限定のモードなので、当然エンジンが掛かることはない。
強い加速をしたときは、エンジンは掛からないので、低速域で感じる強いトルク感は高速域になるにつれて穏やかになる。
速度が上がるにつれて伸びていく感覚とは逆で、最初にグイッーと背中を押されるようなトルク感を感じて、徐々に伸び感は頭打ちになり穏やかになる感覚だ。
インジゲーターでもパワーの領域に少し入ったところまでしか上がらない。
ここいう高速域とは時速70~80km以上のことなので、日常使いの際にそんな加速をする機会はほとんどない。
国道などで赤信号停止からのゼロスタートで使う時速60km位までの加速では、一番トルク感を感じる範囲なので、EVモードであったとしても日常使いで、加速に不満を感じることはほとんどない。
EVモードで走り続けた場合、バッテリーが0になるとEVモードは自動的にキャンセルされノーマルモードに変更になる。
その後はノーマルモードで書いたバッテリーが0になった後と同じパターンの走行になる
SAVEモードの説明
SAVEモードはバッテリーの残量が減らないように車の方が調整して走行するモードになる。
モーター駆動で電気を使用して、バッテリーの残量が少し減ると直ちにエンジンを作動させて充電を行い、減った分の電気を補充する。
エンジンは車の方が自動的に判断してマネジメントしており、エンジンの作動するタイミングは状況により違ってくる。
ただし、高速走行時(主に時速70km以上の時)などは、エンジンが直接駆動に加わるケースもたまにある。
またエンジンが作動しているタイミングで発進加速などがあった場合には、アクセル踏み込み量に応じて、エンジン回転も上がり、エンジンの回転が上がった音が車内でも気がつくほどだ。
しかし、この時のエンジン回転は発電のみで駆動力には使っていない。
つまりアクセルの踏み込みに対して発電量が上がるという理屈になるが、本当に発電量が上がっているのか、空焚きの状態になってしまっているのかは、確認できない。(手元のモニター上では)
チャージモードの説明
シャージモードは強制的にエンジンを作動させて、バッテリーへの充電を優先的に行うモードだ。
停止している時もエンジンは掛かったままで、バッテリーへの充電が行われている。
走行している時はアクセルの踏み込みに合わせてエンジン回転が上がり、充電が行われている。
アウトランダーPHEVは基本的にモーターにより電気を使用して駆動している。
したがって、このチャージモードでは駆動力で使用する電気容量よりも多くの電気がエンジンにより発電されて、バッテリーに電気が溜まりチャージされていくわけである。
つまり、このチャージモードにすると上記したセーブモードに対して、エンジン回転は大きくなり、エンジンの存在は際立つ形になるということである。
バッテリーが空の状態から、車を止めてチャージモードで発電してバッテリーを満タンにすることも可能である。この時は、普通のガソリン車をアイドリングさせているのよりもエンジン回転数があがり、エンジン音もそれなりの音が出ているので注意が必要だ。(周りに迷惑にならない環境か確認する必要あり)
まとめ
アウトランダーPHEVには
①ノーマルモード ②EVモード ③SAVEモード ④チャージモード
の4つの走行モードがあり、それらを好きなタイミングで選択することができる。
使い方を工夫して、いかにトータルコストの掛からない走り方(モード選択の工夫)があるのかを見つけ出すのもいい。
また例えばキャンプなどに出かけて、キャンプ場でAC電源を使う予定があったとする。
そんな時はキャンプ場についた時に、AC電源を使う分の電気容量をバッテリーに残しておくように、計画的にモードを使い分けるといい。
AC電源を使う分量の電気を残した状態からセーブモードを選んで、電気を残しておくのもいい。
あるいは、キャンプ場到着前からチャージモードを選んで、ある程度電気を貯めた状態でキャンプ場に到着するのもいい。
もし回りに誰もいない環境ならば、到着してからチャージモードで充電してもいい。
と、このように使い方を楽しみながら走行モードを選択することができる。
このような使い方ができることはアウトランダーPHEVの個性であり、他の車にはない特徴になっている。